
【講演レポート】家財整理は元気なうちに。プロとして伝えたいこと|豊中市
2026年9月18日、空き家サポートセンター様からお招きいただき、豊中市の庄内コラボセンターにて「プロが教える 家財整理の最新情報」と題した講演をさせていただきました。今回は、家財整理の進め方や業者選び、コンプライアンスを中心に、これまでの現場経験を交えてお話ししました。
元気なうちに、家族で話してほしい
私が遺品整理の仕事を始めたきっかけは、祖母の孤独死でした。それから数多くの現場に立ち会い、いつも感じるのは「もう少し早く準備ができていれば、残された家族の負担は違っただろう」ということです。
親が亡くなってから、あるいは施設に入ってから初めて実家の片づけに向き合い、途方に暮れるご家族を何度も見てきました。だからこそ、元気なうちに家族で話してほしい。何を残したいのか。家をどうしたいのか。大切な書類はどこにあるのか。そんな小さな会話が、将来の大きな負担を減らしてくれるはずです。
片づけは、物を捨てるだけではない
物と人との関係は、本当に奥深いものです。他人から見れば不要な物でも、ご本人にとっては人生の思い出が詰まった大切な物かもしれません。
また、片づけたくても体力的にできない方、誰にも相談できずに住環境が悪化してしまう方もいます。私たちが向き合っているのは、単なる家財道具ではありません。そこには必ず、その人が歩んできた人生があります。
片づけの技術だけでなく、人の気持ちに寄り添うことの大切さもお伝えしました。業界の人間だからこそ、正しい情報を伝えたい。
今回、特に力を入れたのが家財整理業界のコンプライアンスです。インターネットには「格安」「何でも回収」といった広告があふれていますが、安ければいいというものではありません。家庭から出る廃棄物の収集運搬には、市町村の許可や委託など、法律に沿った適切な体制が必要です。
見積金額だけでなく、追加料金の条件や廃棄物の処理方法まで確認してほしい。お客様が正しい知識を持つことが、トラブルを防ぎ、業界の健全化にもつながる。業界に身を置く私たちだからこそ、こうした実情を包み隠さず伝える責任があると思っています。
また、まだ使える物を簡単にごみにせず、買取やリユースを活用すること、自治体の制度を上手に利用することなど、費用を抑えながら適切に片づける方法についてもご紹介しました。
家財整理は、今をより良く生きるための準備
講演の最後に、孤独死の現場で見つかった一枚のメモをご紹介しました。
「明日もまた全力でやるぞと米を研ぐ」**
その方は、明日も当たり前に生活が続くと思っていたのかもしれません。しかし、その明日は訪れませんでした。私たちは仕事柄、そんな現実と向き合っています。だからこそ、今の暮らしを大切にしてほしい。そして、元気なうちに家族と話し、自分の意思を伝えておいてほしい。
家財整理は、人生の終わりの準備ではなく、今をより良く生きるための準備でもある。私はそう思っています。今回、このような貴重な機会をいただきました空き家サポートセンターの皆様、ご参加いただいた皆様に心より感謝申し上げます。これからも、現場で見てきた現実と、そこから感じた想いを伝え続けていきたいと思います。
メモリーズ株式会社では、自治体・社会福祉協議会・企業・各種団体向けに、遺品整理、特殊清掃、孤独死、空き家問題、福祉清掃、廃棄物処理のコンプライアンスなどをテーマとした講演活動を行っています。講演・研修のご依頼はお気軽にお問い合わせください。
メモリーズ株式会社 代表取締役社長 横尾 将臣



