セルフネグレクトが招く孤独死

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セルフネグレクトとは

私たちメモリーズは、孤独死や自殺などがあった特殊清掃の現場や、ゴミ屋敷の清掃現場を日々経験していく中で、ある共通点に気が付きました。それは孤独死やゴミ屋敷の問題と「セルフ・ネグレクト(自己放任)」がとても密接な関係にあるということです。

セルフ・ネグレクトとは自分自身に関心がなくなることで、日常生活がおろそかになったり、人間関係を自ら拒否してしまう、簡単に言うと「生きることに投げやりになる」ということです。

生活そのものに興味がなくなってしまうので、「自分のことは放っておいて欲しい、自分がどうなろうと関係ない」と考えるようになり、ついには満足な食事を取らない、お風呂にも入らない、部屋を掃除をしない、体調を崩しても病院に行かない、というような状態に陥ってしまいます。

そして、自然と周囲の方も関わりを持とうとしなくなり、増々社会から孤立してしまい、セルフ・ネグレクトになっている方はさらに意固地になってしまうという、悪循環になってしまいます。

その結果、ほとんどが孤独死(孤立死)や自殺に至ってしまうと言っても過言ではありません。


ゴミ屋敷問題とセルフネグレクトの関係性

孤独死は65歳以上の高齢者の方に多く、東京23区だけでも毎年4.000人、大阪・神戸・京都でも毎年2.000人以上の高齢者の方が孤独死されています。全国区でみると毎年2万人以上の方が孤独死(孤立死)で亡くなっており、その実に8割以上が、このセルフ・ネグレクトが原因と言われています。
セルフ・ネグレクトの方は精神的に不安定になり、生活が荒れて、部屋がゴミ屋敷化してしまうケースがとても多いのです。普通に生活を送っていればゴミは増え、ゴミを片付けなければゴミ屋敷になるのは当たり前のことです。

しかも、このような状態になってしまっているにもかかわらず、セルフ・ネグレクトの方の約4割の人が、頑なに第三者からの支援の受け入れを断っているのです。

誰かが注意をしたり、相談にのるなど手を差し延べれば、孤独死にまで至らないように思えますが、セルフネグレクトの方は、人間関係を断って社会から孤立してしまっている方が多く、ある意味この数字は必然といえるかもしれません。

なぜ自らの人生を放棄してしまうのか

セルフ・ネグレクトに陥りやすい状況や原因(きっかけ)としては、家族・友人・地域社会などからの孤立、家族や職を失ったことによる過去への執着心や孤独感によるもの、認知症、精神疾患、アルコールや薬物の依存、引きこもりからの移行、震災・災害などの影響、持病、離婚や離縁による生活環境の変化、経済的困窮など、様々な理由が挙げられます。

こう考えてみると特別なことではなく、誰もがセルフ・ネグレクトになる可能性があるのではないでしょうか。

高齢者だけではありません!若い世代でもセルフネグレクトに陥ります

近年は核家族化が進み、インターネットの普及の影響などもあり、対人関係が築けずに引きこもりがちになったりと、セルフ・ネグレクトの若年化の可能性が指摘されています。
実際にメモリーズにご依頼いただく特殊清掃やゴミ屋敷清掃の案件でも、確実に若年者宅が増えてきています。

そういった若者の多くは、自分がセルフネグレクトの症状があることに気付かずに、面倒臭いからといって部屋のゴミを放置するようになり、しだいに生活習慣や感覚が麻痺していきます。
やがては生活空間に悪臭がしたり、ゴミに埋もれながらでも平気で暮らせるようになり、他者の介入を拒否するようになっていきます。

実は彼らの多くは20代の若者であっても、セルフ・ネグレクト予備軍の状態にあるといえるでしょう。

セルフネグレクト状態の方の特徴

セルフネグレクトの方は自分の殻にこもり、心に壁を作ってしまい、プライドが高くなる傾向があるため、第三者が承諾なしに勝手に部屋を掃除などしてしまうと暴れたり、罵倒したりと、とても暴力的(攻撃的・挑発的)な性格になります。そして空虚感や孤独感を紛らわせるためにアルコールに依存していくのも特徴です。

カップめんと酒類の空き容器だけがどんどん増えていき、悪臭が漂い、やがて部屋はゴミ屋敷となります。
ハエが飛び回る不衛生な環境での食事で体に不調をきたし、常に下痢状態…そしてついには部屋で排泄をして、そのまま放置。
こうなると、いつ孤独死してもおかしくないとても危険な状態です。

どうすればセルフネグレクト問題を減らすことが出来るのか?

「孤独死」「セルフ・ネグレクト」そして「ゴミ屋敷問題」は、高齢化社会の日本において、大きな社会問題になっており、高齢者の生活支援サービスだけでなく、孤立する「セルフ・ネグレクト」を地域で支えるネットワークが重要であることは間違いありません。

最近では包括支援センターなどの介護支援者の方の活動により、約6割の人が支援を受け入れ、結果75%が改善、又は施設入居などにより終結しています。ただし、残りの4割は「放っておいてほしいと本人が拒み、支援がとても困難」という調査結果がでています。

また、表面化せずに埋もれた事例も多く、実際に孤独死されてから現場の状況などからセルフ・ネグレクトだったのだと分る現場に何度となく立ち会ってきました。

私たちメモリーズでは遺品整理や特殊清掃、ゴミ屋敷清掃を行っていますので、実際に数多くの現場に立ち会っている経験を活かし、このセルフ・ネグレクトの問題を広く理解してもらうことで、減少につながればという思いから、現在も各地で講演会やセミナーを頻繁に行っています。

セルフ・ネグレクトのことを少しでも理解し、生活環境の改善を支援するために第三者が介入できる仕組み作りをしていくことがとても重要でです。

それには支援者と支援を拒む人とのコミュニケーションのありかたを把握した上で、決して途中で見捨てることなく、根気よく対話を重ね、見守っていくことが大切なことだと考えます。

 
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