情報は正確に…そして先にお伝え下さい

「あの～…部屋が汚れていて清掃をお願いしたいのですが…」朝早い電話でのお問い合わせでした。部屋が汚れていて、個人では手が付けられない…よくある話です。いつものように状況を確認するため、いくつか質問します。分かったことは、現場がワンルームマンションで、近くに駐車スペースがあること。あとは3階で階段作業で、ゴミ屋敷に近い。住んでいた方はもう亡くなられていて、今は空室という事は分かりました。

電話の主は当然、値段を知りたがっていたので「無料見積にお伺いしましょうか？」との問いに「出来たら金額を教えていただいて、すぐ作業をお願いしたいのですが…」との返事でした。あまり現場に立ち寄りたくないという気持ちが、とても強いように感じました。遺品整理をやっているとご遺族様の思いなどは千差万別で、故人を愛している人、そうでない人、色々な状況を見てきました。20分ほど話したでしょうか…ワンルームという事もあり、15万円前後になると告げるとすぐに了承頂き、日程や開始時間なども電話で決めました。

電話を切ろうとしたその時「あと…臭いも少し…」この言葉に何となく胸騒ぎがしたので「立ち入ったご質問をさせて頂きますが、お部屋で亡くなられたのでは？」「実はそうなんです…」
詳しく話を伺うと、亡くなられたのは姪御様で、ゴミ屋敷状態の部屋で孤独死をされ、死後数日経って発見。部屋が汚れているとか、臭いが少しするとかのレベルではありません。
孤独死をしたことが恥ずかしくて言い出せなかったとのことですが、部屋でお亡くなりになった現場と そうでない現場では持っていく資材が全然違います。消毒、除菌、消臭も必須になりますし、害虫駆除も必要です。お亡くなりになった場所によっては布団や、カーペット、畳など撤去する際、 臭いが出ないよう大きなビニール袋や布団袋なども用意します。最初に言って頂かないと、結局ご遺族様が大変な思いをされることになります…我々はお部屋で亡くなっていても、どのような亡くなり方でも、驚いたり逃げ出したり致しません。

当然、料金も変わってきます。残置物を処分するのにも、通常料金よりも割高にもなります。こういう現実に直面した場合、落ち着いて詳しく状況や情報を教えて頂くと、的確な処理方法やアドバイスなどご説明いたします。何はともあれ、近日中に特殊清掃含めた遺品整理をさせて頂くことになりましたが、情報は正確に…そして先にお伝え下さい。