歯車が狂って孤独死という悲しい結末

今回、特殊清掃をさせて頂いた現場も、悲しい最期を迎えてしまった男性の孤独死現場でした…。戸建の4LDKという立派なお住まいには、お子様の勉強デスクやドレッサーなど、明らかにご家族が住まれていた形跡がありました。しかし…その男性は、誰にも看取られずに亡くなられ、死後数日経ってから発見されました。布団が敷いてある部屋には、ものすごい量のお酒のパックが積み上げられており、晩年の生活が幸せだったとは言えない事を物語っていました。

ご依頼主は故人のお兄様です。お話によると、故人は20代前半で結婚され、すぐに女の子のお子様が生まれて、家を購入し、幸せに暮らされていたそうです。しかしある日、人生の歯車が狂ってしまいます…故人の『浮気』が発覚し、家庭は崩壊。お子様を連れて、奥様は出て行かれたそうです。浮気相手の女性も故人と一緒になる気はなかったらしく、すぐに離れていったそうです。自業自得とはいえ、それから寂しい生活を余儀なくされたようです。
やがて仕事も辞めてしまい、生活はかなり逼迫していき、そして酒びたりの日々…段々おかしくなって、夜中に大声で叫んだり、雨も降ってないのに傘を差して出かけたり、ご近所の方とトラブルが増えていったそうです。

そして遂に、孤独死という悲しい結末を迎えてしまったそうです…ご近所の方も「最近見かけないな」と思ったそうですが、特に誰も気にされなかったとのことでした。やがて、家の前を通るたびに変な臭いがすることが噂となり、そこではじめて発見に至りました。
ご近所で急に見かけなくなった方がいたりしませんか？ 孤独死自体を止める事は難しいですが、発見を早くする事は出来ます。発見が遅れると、得をする人なんで誰もいません。ご近所や地域などで、この様な取り組みをされていく事を願って止みません。