メモリーズ

自殺現場で思う、変わりゆく家族像


亡くなられた部屋の遺品整理をしたり、特殊清掃で綺麗にしたりしているとよく思うのですが…世の中で全く同じ部屋は存在しないように、家族像も千差万別だなということです。本当に愛されていたんだなと思う現場もあれば、全く逆で殺伐とした雰囲気の中で淡々と整理を行う場合もあります。
孤独死で亡くなった親の整理を依頼する家族(子供)は、孤独死してしまったショックで憔悴している人もいれば、全く悲しんでいない方もいます。最初は私も家族を亡くして全く感情を出さない様子に驚きを隠せませんでした。現代の家族像は色々事情があり、複雑と感じることが多いです。 私の母は自分が食べなくても子供たちのために必死で育ててくれたという感謝と尊敬の念がありますが、昨今は本当の父ではない、母ではない。虐待があったなど、愛情を受けていない、与えていない家族があるのも事実です。

先日は、若い男性が自殺した現場に行きました。依頼主は父親で、息子さんが自死しているのに使えそうなものを残す指示だけを淡々と表情を変えず行っていました。気丈に振舞っているのとは明らかに違う雰囲気でした。
息子さんの部屋の片付けをしていると診断書が出てきました。「統合失調症」と書かれてあり、大量の薬がありました。幻覚、幻聴などと戦いながら恐らく苦しんでいたのだと思います。息子さんはSOSを出していたんだろうなと思うと苦しくなりました。家族が近くにいても通じ合わない関係があるのだと、気が沈みました。愛情に満たされることは、生きていく上で欠かせないものなのだとこの仕事を通じて強く感じます。

この記事を書いた人

横尾将臣

横尾 将臣
所属:メモリーズ株式会社 大阪本社
役職:代表取締役
資格:グリーフケアアドバイザー1級取得

遺品整理専門業者メモリーズ株式会社の創設者。創業から15年が経った今も、現場の最前線に立ち続けている生粋の遺品整理人。
遺品整理業界のパイオニアとして業界を牽引する一方で、若手育成にも尽力。それらの功績が認められ度々メディアなどに紹介されている。

悲惨な現場でも原状復帰

どんな悲惨な特殊清掃現場でも
メモリーズは原状復帰をお約束。

目を覆いたくなるような凄惨な現場であっても、当然ながら『原状復帰』しなければなりません。しかも特殊清掃の場合は、特に迅速で適切な対応が求められます。

死後数日、あるいは数カ月も経ち、汚物、体液、害虫、血痕の染み付いた凄惨な現場など、どんな状況でも経験豊富なスタッフがしっかりと現状復帰いたします。特殊清掃のことでお困りなら、是非メモリーズにご相談ください。

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