大阪の遺品整理を徹底解説

大阪で遺品整理について
知っておくべきポイントを徹底解説


大阪には遺品整理を行う業者はたくさんいますが、どんな業者に依頼すれば安心なのか、どんなところに注意すべきなのか…
遺品整理費用を安くする最善の方法など、大阪で失敗しない遺品整理業者の正しい選び方を解説します。

1. 知っておきたい、大阪の遺品整理にまつわるアレコレ

1-1. 大阪の住宅事情が遺品整理の料金に影響する?

道幅の狭い道路での遺品の積み込み

大阪の市街地では高層タワーマンションや邸宅が建ち並ぶ一方、郊外では古くからあるアパートや文化住宅、公営団地などが多く残ります。道幅の狭い道路にトラックを駐車して残置物を積み込んだり、離れた場所に停めたトラックまで台車などで運んだり、エレベーターの無い集合住宅の搬出作業だったりと、とにかく時間制限のある中で効率的な遺品整理作業が求められます。

高い専門知識と豊富な経験がない遺品整理業者だと、無駄に時間や人件費が掛かってしまい、結果的に遺品整理の料金自体が必要以上に高くなることになります。

1-2. 大阪は孤独死案件の遺品整理が多い?

大阪府には43の市町村があり、都道府県では日本一を誇る人口を抱える大都市です。しかし、大阪府の人口約800万人に対して、65歳以上の高齢者数が約200万人とかなり多く、4人に1人は高齢者ということになります。中でも独居高齢者世帯数(65歳以上のひとり暮らし)は55万世帯を超えおり、これは全国で2番目に高い数字です。つまり、大阪は国内でも孤独死の発生リスクがもっとも高い都市といえます。

大阪府警検視調査課の調べによると、大阪府下では年間に自室で孤独死(又は自殺など、自然死以外)で亡くなった方の人数が約13.000人に上るそうです。このうち、約3.000人の方は『死後2日以上(48時間以上経過)』で発見されているそうです。死後2日以上経過した部屋を、一般の方(ご遺族)が自ら整理するのは不可能です。つまり、大阪では年間に3.000件もの特殊清掃を伴う遺品整理ができる業者が必要とされているといえます。

1-3. 大阪には『自称遺品整理業者』が多いのはなぜ?

遺品整理を業者に依頼する事が一般的に認知されてきたこともあり、遺品整理専門業者ではないリサイクル業者や不用品回収業者、引越し会社、便利屋など、他業種からも多く参入するようになり、個人でやられる方も含めると大阪府内だけでも1.000社以上の遺品整理業者が存在します。また、大阪は近県からの交通アクセスが良いので、府外の業者も対応地域として参入していることが多いのも、大阪の遺品整理に携わる業者が多い理由のひとつです。

次に、遺品整理業者の「質」についても触れておきましょう。まず、最近私が特に感じることは自称遺品整理業者が多いということです。遺品整理を行うには現場となる各自治体から認可を受けた一般廃棄物収集運搬業者との提携義務や、遺品を買い取りする時に古物商許可証が必要など、業務内容に関連した許可や義務は存在しますが、驚くことに『遺品整理業』自体には国家資格や国による認定制度、免許、許可、届出義務などが一切ございません。つまり、誰でも「遺品整理業者」を名のることができるということです。民間の認定協会などもございますが、国や市町村、行政が認めているものではなく、あくまで民間団体の認定制度なので、認定自体に特に意味はありません。
もちろん、大阪にも優秀な遺品整理業者はたくさんいますが、質の低い素人同然の悪質な遺品整理業者がたくさんいることも事実です。 少なくとも遺品整理には民法(相続)、古物営業法(買取)、廃棄物処理法(ゴミ)、貨物自動車運送事業法(配送)の法律が絡むため知識と経験が必要です。

1-4. 遺品整理って、いつすればいいの?

遺品整理をする横尾将臣

遺品整理に決まった期限はありませんが、49日経過後に形見分けをするのが一般的とされています。 同居している家族が亡くなった場合であれば49日法要後にゆっくり形見分けができますが、独居暮らしが3割を超えている大阪の現状を考えると、そうはいかない事例が多いようです。 賃貸物件で独居の方が亡くなった後に家族が形見分けを始めると、49日法要が終わるまで現状維持する必要がある場合は、民間のマンションなどでは形見分けが終わるまで家賃を2~3か月分払うことになります。ただし、大阪市でいうと家賃補助がある公営住宅の場合、賃貸契約は49日法要までと明記されている場合がほとんどなので、それまでに遺品整理を終える必要があります。

業者に遺品整理を依頼する場合、家賃の関係で急いで形見分けをしなければならず、思い通りの形見分けができなかったと後悔される方もいらっしゃいます。 ましてや孤独死案件や自死など、遺品にゆっくり向き合えない場合も増えているのが現状でご家族は臭いが付着した部屋や遺品に対して対処できず、やむを得ず処分しなければいけない現状があります。そのような場合は適切なアドバイスを致しますので、お気軽にご相談ください。

2. 大阪の遺品整理トラブル『ワースト5』は?

2-1. 1位は…追加請求って何⁈『料金トラブル』

大阪の遺品整理トラブルでもっとも多いのは料金トラブルです。消費者庁によると、大阪市内で「追加費用一切なしのお得な定額パック」とうたいながら、不用品や処分品をトラックに積んだ後に「定額料金以外に別途処分料が掛かる」「不用品が重い」などと説明し、2万円の定額パックを利用したつもりが、60万円請求された事案があったそうです。このような作業完了後に、提示した見積金額よりも高額な料金を請求する「先積み」という手口が横行しており、大阪府内の遺品整理業者が「特定商取引法違反」等の疑いで大阪府より行政指導を受けています。

相見積もりで一番安かった業者に依頼しても、整理後に追加料金やオプション料金を請求された結果、どこよりも高い金額になったという話はよく聞きます。遺品の供養や整理後の簡易清掃、遺品の配送や各種解約手続きなど、どこまでが基本プランとして見積金額に含まれているのか、必ず確認しておくことが大切です。

一般的には部屋の整理に伴う梱包、搬出費用と、残置物の処理に関わる家電リサイクル料、廃棄料金、人件費などが基本プランになります。全て含んでる料金か確認することが大切です。 特に廃棄料金が『当日請求』になっていると、当日に高額請求される恐れがありますので、注意して見積金額とプラン内容を確認するようにしましょう。安すぎる業者には必ず『理由』がありますので注意して下さい。

2-2. 2位は…勝手に遺品を捨てられた『未承諾処分』

依頼者に遺品整理の事前説明

委託者が整理を代理で行う場合に、トラブルの原因のひとつとして「あるはずのものがない」や「残すように伝えたのに捨てられた」、「価値のあるものまで処分された」などが、あります。メモリーズでは経験豊富なスタッフがお客様に事前に確認をしていますが、対策としては整理前に『遺品整理で捜索してほしい物』、『残す物と残さない物』を明確にしてリストアップしておくことが大切です。作業ルールや手順が業者側に明確に伝わるので、もし遺品整理後にトラブルがあった場合に円滑に解決できます。ポイントとしては、口頭で伝えるのではなく、必ずメモ書きでも構わないので、書面にして現場担当者に手渡すことが大切です。出来れば、コピーをとっておくとより良いでしょう。

また、基本的に遺品整理は残置物の全撤去を前提として行います。したがって賃貸物件の場合は、遺品整理する前に換気扇、網戸、カーテンレール、照明器具、風呂釜などを撤去するのかを事前に管理会社に確認していただくと円滑に進みます。また、インターネットモデムやケーブルテレビなど個人で契約しているかマンションで契約しているか確認して頂くとトラブルになりません。介護用品(介護ベッドやポータブルトイレ、手すり)などもレンタルの場合がありますので、処分してしまう前に購入品か確認する必要があります。

2-3. 3位は…壁を傷つけられた『作業中の破損』

私の知る限り、メモリーズではこのような事故はほとんど記憶にありませんが、他社では『室内の壁や床などが傷つけられた』『共用部分が傷つけられた』などのトラブルもよくあるようです。基本的には、搬出経路に保護シートなどで十分な『養生』をしていれば事故になることはありません。対策としては、養生をしっかりしてもらえるのか、また見積書の詳細に養生費などの費用が含まれているかを確認しておくと良いでしょう。それから、万が一事故が起こった場合を考えて、保険に加入しているかなどを、遺品整理業者に事前確認しておくことも大切です。

2-4. 4位は…あったはずのお金がなくなった?『遺品の窃盗』

大阪市内でも遺品整理業者が、遺品の中から貴重品や現金を盗んで逮捕された事案を耳にすることがあります。現金、貴重品、貴金属、ブランド品などが狙われやすく、会社ぐるみで犯行に及ぶケースは少なく、どちらかと言うと「手癖の悪いスタッフ」が個人的に盗むことが多いようです。立ち合いなしで整理業務を委託する時は、事前に現金や金品、貴重品の場所が特定していれば先に持ち出しておくのもトラブルを防ぐことになるでしょう。あとは事前に貴重品などをスマホなどで撮影しておくのも良いでしょう。

2-5. 5位は…ちゃんと処理されなかった『不法投棄』

遺品整理業者による不法投棄問題は、意外と頻繁に起こっています。2021年には大阪市内で遺品を不法投棄したとして「廃棄物処理法違反」で、大阪の遺品整理業者が大阪府警察に逮捕されています。注意すべき点は、依頼した業者が分別ルールを守らなかったり不法投棄をすると、所有者責任義務によって回収費用や処分費用を依頼者が負わなければいけない場合があるということです。対策としては、廃棄物に関する「所有者放棄」の契約を事前に交わしておくことが大切です。遺品整理を第三者に委任することを安易な事と思わずに、重要事項がある事を忘れずに業者を選定し、必ず責任の所在が明記された正式な契約書を交わされる事をお勧めします。

2-6. 番外編…異臭が残ったまま『不完全な作業』

特殊清掃を伴う遺品整理

孤独死をされた現場の遺品整理を行う場合、汚染された遺品の処理方法や取扱いは通常と大きく異なります。特殊清掃を伴う遺品整理は難易度が高く、異臭が近隣に漏れ出さないように適切に消臭作業もしなければならず、経験が浅い遺品整理業者や、特殊清掃の経験が無い一般的な「遺品整理業者」に依頼すると、必ず後々にトラブルに発展します。

メモリーズにも「他社に頼んだけど、臭いが取れてないから助けてほしい」「血痕の後が残ったままになっている」などのご相談が頻繁にあります。特に『臭い』の問題は、近隣住民の方とのトラブルに発展する場合がほとんどなので注意が必要です。

他にも、大型家具や業務用室外機など、重くて面倒なものを「撤去するには専門知識がいる」など勝手な理由をつけて放置したり、遺品整理の現場から出たスプレー缶を持ち帰って適切に処分せずに、その場で処理をして爆発事故を起こしたのも大阪の遺品整理業者でした。中途半端な遺品整理業者がいい加減な作業をするケースもよくあるようです。

3. 教えます。遺品整理業者の正しい選び方【大阪編】

3-1. 複数の遺品整理業者を比較しましょう

管理会社や葬儀社の担当者の方から「弊社の指定業者を紹介します」と言われ、他業者との比較をせずに、言われるままに遺品整理業者を決めてしまわれる場合があります。必ずしも、その指定業者が悪いというわけではありません。弊社も信頼関係を築いている各種関係機関や、提携している業者様からご紹介頂くこともありますし、弊社グループ内にも葬儀社があり、紹介して頂くこともよくあります。
しかし、業者間によっては予想以上に料金やサービス内容に格差がある場合がございます。遺品整理業者を比較する場合、相見積もりはとても有効な手段です。多少面倒でも少なくとも2~3社には見積り依頼をし、料金相場の比較はもちろん、サービス内容や対応の良し悪しなども含め、しっかりと比較してからご依頼されることをお勧めします。

3-2. 遺品整理専門業者を選びましょう

メモリーズ大阪のスタッフ

このように、大阪には様々な業種の業者が参入してきています。遺品整理専門業者ではないから良い業者ではないとは一概には言えませんが、大切な仏具や仏壇などの取扱いの知識も満足に持たない素人同然の業者や、ご遺品をただのゴミとしてしか扱わない便利屋や不用品回収業者。遺品整理とは名ばかりに買取品を目当てに、お金になるものがないか、まるで宝探しのようにやってくるサイクルショップや古書店、骨董品業者など、極一部ですがそういう悪質な業者がいるのも事実です。そういったところには注意が必要です。できれば専門知識を持った「遺品整理専門業者」を選ばれることをお勧めします。

ちなみに遺品整理専門業者とは、不用品回収やリサイクル買取をメイン事業とせずに、あくまで遺品整理を専門事業としている会社のことです。専門業者であれば遺品整理だけではなく、遺品の供養や遺品の運搬、デジタル遺品整理、ハウスクリーニング、室内消臭などの付帯サービスも充実しているところが多いので安心といえます。

3-3. スタッフの服装や対応を確認しましょう

遺品整理に限ったことではありませんが、業者に何かを依頼する場合は、見積り担当者の服装やあいさつ(礼儀)、接客態度をみると、その会社の教育方針や経営理念などが判断できます。 ちなみに以前、私が大阪のある現場で見積に行った際に、相見積もりで来ていた業者は、短パンにビーサン姿でした…問題外です。

良い遺品整理業者を選ぶ時に重視したいのは、見積り担当者が遺品整理に関する質問に対し的確に即答できるか、納得できる説明ができるかどうかも良い業者をえらぶポイントのひとつです。弊社でもそうですが、基本的に「見積担当者」は、現場経験が豊富なスタッフが行います。人手がいないからといってアルバイトや経験の浅い新人社員が行うことはまずありえません。

3-4. 契約書を交わさない業者は危険です

遺品整理の作業前に契約書を交わす

最初に見積書は必ず受け取り、料金の詳細と作業内容にどこまで含まれるのかをしっかり確認し、作業終了時まで大切に保管しておきましょう。見積書は、人件費、処理代、家電リサイクル、配送、リサイクル買取など、項目が細分化されていて分かりやすいのが望ましく、また廃棄物に関しても適正に処理方法なのかを確認しておくことも大切です。見積書発行時に金額の根拠が説明できない業者や、見積りが『一式』で詳細がない、追加料金の条件を記載(又は説明)しない遺品整理業者は要注意です。

見積内容に納得して正式に依頼する場合、契約書を発行せずに口頭での説明のみだったり、手付金を要求してくるところは、まともな遺品整理業者とは言えません。総務省行政評価局による「遺品整理のサービスをめぐる現状に関する調査結果報告書」では、驚いたことに約4割の遺品整理業者が契約書を交わしていなかったそうです。遺品整理は相続も関係しています。また所有権が移転するような決め事、キャンセルについてなど決め事はたくさんあります。正式な契約書を交わさない遺品整理業者は、とても危険であることを覚えておきましょう。

4. まとめ

大阪で遺品整理業者とのトラブルを未然に防ぐ最も有効な手段は『見積書』と『契約書』です。見積書や契約書の内容が複雑で意味が理解できない場合は絶対にその場で契約せずに、親族や友人、行政の担当者など第三者に立ち会ってもらうことをお勧めします。 第三者を入れて『言質(口頭での証言)』をとることで後々のトラブル回避につながります。もし、第三者の立会や介入を拒むような遺品整理業者であれば、その業者は止めておいた方が良いでしょう。遺品整理トラブルに関する予備知識や対処法などはコラムでも詳しくご紹介していますので、是非ご参照下さい。

『遺品整理業者に依頼した時に、よくあるトラブルとその対処法とは?』
『失敗しないための、良い遺品整理業者の選び方』

それでももし、遺品整理業者とトラブルになった場合には、大阪府消費生活センターに相談してみると良いでしょう。大阪府内の各市町村に消費生活センターの相談窓口があり、面談のほか、電話やFAX、メールでも相談が可能です。大阪府内に在住していれば、どなたでも相談可能です。 ≫ 大阪府消費生活センター(外部リンク)

5. 監修者紹介

遺品整理人 横尾将臣

メモリーズ株式会社 代表取締役 横尾将臣

長文になりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
高齢化社会の影響もあり、遺品整理に対する需要は年々増加していますが、大阪ならではのルールや特殊な地域性、3年と持たずに多くの業者が撤退するほど日本で一番難易度が高いといわれている大阪の遺品整理業界。今回はそんな大阪で5.000件以上の遺品整理現場に立ってきた経験を基に、大阪の遺品整理事情について徹底解説してみました。

私は今でも年に数回は、大阪各地で講演会やセミナーで講師を務め、遺品整理業界の脆弱性についてお話しさせて頂いています。大阪に住まわれている方が、今回の記事を読んで、遺品整理業者を探す時に少しでもお役に立てれば嬉しく思います。


監修者の経歴

テレビ出演:NHK放送「プロフェッショナル仕事の流儀 ~遺品と心を整理する遺品整理士 横尾将臣~」/他多数
報道番組:ちちんぷいぷい、めざましテレビ、VOICE、みのもんたの朝ズバ、ニュースアンカー、ニュースリアル/他多数
ドラマ制作:TBSテレビドラマ月曜ゴールデン「遺品整理人 谷崎藍子」シリーズ(1~5全作)の監修
著書出版:「遺品整理から見える高齢者社会の真実」(ギャラクシーブックス)
臨時講師:遺品整理士認定協会、日本除菌脱臭サービス協会、同志社大学、芦屋大学、桃山学院大学、放送大学/他多数
講演活動:大阪市包括支援センター、三井生命、弁護士会など各種団体、自治体/他多数

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関西エリア:大阪府、京都府、兵庫県、和歌山県、奈良県、滋賀県
南関東エリア:東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、栃木県
中部エリア:愛知県、山梨県、静岡県、長野県、岐阜県、三重県
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四国エリア:香川県、徳島県、愛媛県、高知県
以上の25都府県(北部、山間部、離島など一部地域を除く)が、対応地域となります。

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