メモリーズ

涙ながらに真実を語る母


今回は北陸地域にお住いの方からご連絡を頂き、以前に私が出演したニュース番組をご覧になられていたそうで「どうしてもメモリーズにお願いしたい」とのたってのご希望でしたので、北陸まで出張して遺品整理をさせて頂くことになりました。ご依頼主であるお父様からのご説明では、娘様が亡くなられたので、部屋の片付けと供養をして欲しいとのことでした。娘様は30歳で独身、仕事をかなり頑張っておられたそうです。

作業当日、お伺いした現場は大きな一軒家でした。そこへ親御様が来られ「娘はここで1人暮らしだったんですよ」と、寂しそうにお母様がお話しされます。生活されていたのは2階だったので、2階に通されました。ごく普通の、片付いた女性らしいお部屋です。親御様はあまり語らず、部屋を眺めては黙ってしまいます。作業をしながらお母様と言葉を交わすようになり 私は「どうして亡くなられたのですか?」とお伺いしました。「…心不全です」「そうですか…」しばらく沈黙が続きます。お父様は横で窓から見える景色を眺めながら、話を聞かれていたようでした。そして一言「この方に嘘をつく必要はないだろう…供養してくれる方じゃないか」と、お父様が外を見たまま仰います。
すると、突然お母様が泣き出し、「すみません…実は自殺だったんです…私がここで発見したんです…」 悲しみを堪えきれないご様子を見ていると、私も言葉が詰まってしまって上手く話せませんでした。 私はなんとか「遺品は心を込めて供養させて頂きますから、安心して下さい」 と、言うのが精一杯です。
「有難うございます」と、お母様は少し安堵の表情をされておられました。しかし、なぜ自殺をされたのか、手がかりが全くありませんでした。親御様は、この深い悲しみから立ち直るのに、かなり時間が掛かかってしまうのだろうと思います。 荷物を載せたトラックを、いつまでも眺めていた親御様が今も頭から離れません。

この記事を書いた人

横尾将臣

横尾 将臣
所属:メモリーズ株式会社 大阪本社
役職:代表取締役
資格:グリーフケアアドバイザー1級取得

遺品整理専門業者メモリーズ株式会社の創設者。創業から15年が経った今も、現場の最前線に立ち続けている生粋の遺品整理人。
遺品整理業界のパイオニアとして業界を牽引する一方で、若手育成にも尽力。それらの功績が認められ度々メディアなどに紹介されている。

遺品整理現場の様子

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遺品整理とは本来、ご遺族の方々が故人を想い、偲び、「思い出を整理する」事だと思います。しかし、遺品整理は精神的にも肉体的にもご負担を感じる大変な作業で『自分でやりたいけどどうにもできない』のは仕方ないことです。

メモリーズは開業以来、15,000件超の遺品整理実績を積み重ねてきており、担当させて頂く遺品整理人は高い志と豊富な経験を持っています。ただ遺品を処分するのではなく、ご遺族の方が前向きな気持ちになれるようにと、心を込めて遺品の片付けのお手伝いさせて頂きます。遺品整理のことでお困りなら、是非、メモリーズにご相談下さい。

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