４畳半のゴミ屋敷での生活

今回の遺品整理の現場は、大阪市内にあるアパートの一室です。炊事場やトイレなどは共同で、ドアを開けるとわずか4畳半一間の部屋にはゴミが溢れかえり、足の踏み場がありません。過去、最小規模のゴミ屋敷です。日頃からご近所付き合いもなかったのか、アパートの住民はこの部屋がこんな状態だと知らなかったようで、部屋を覗きに来る住民で人だかりになりました。ゴミ屋敷といえど、広さが広さなので、1時間ほどゴミを出すと少し部屋らしさが戻ってきました。

故人は自ら体の異変に気付き、自身で救急車を呼び搬送されましたが、病院で亡くなられたそうです。しかし…この様にゴミの中で生活されていては、体も不調になって然りです。掃除もせずにゴミとホコリ…そして残飯から発生する小バエなどと生活をしているんですから、健康な体でも悪くなります。孤独死に至っていても何ら不思議ではありません。突然、発作が起きて病死で孤独死というケースもございますが、大抵は生活環境の悪化が原因によるものです。ゴミ屋敷の清掃をすると、日頃から部屋をきれいにすることがいかに大切か、いつも痛感させられます。
作業が終わる頃には、私が着けていたマスクは頬との間にホコリが大量に溜まっていました。簡易清掃を済ませ、最後はご依頼主様も大家さんも、大変喜んで頂きました。