懐かしい遺品に手が止まります

遺品整理の仕事をしていると、80年代のアイドルグッズや昔に流行った玩具など、懐かしい遺品を見つけてつい手が止まる時があります。先日、大阪郊外で遺品整理をさせて頂いた時のお話です。その日はとても暑い日で、私もスタッフも元気がよかったのは最初の1時間ぐらい…。
部屋の中で片付をしていると、ふと懐かしい物がありました。それは「そろばん」です。全く同じ物を母が持っていて、私が子供の頃、夜に目が覚めてトイレに行く時に母が台所でそろばんをしながら家計簿をつけていました。その光景がフッと浮かび手が止まってしまいました。私には兄がおり、二人とも体育会系でエンゲル係数はものすごく高かったと思います。決して裕福ではありませんでしたが、よく育ててくれたと感謝しています。

遺品整理は懐かしい物などが出てきて、思い出に浸り整理が進まないとよく聞きます。なのにその代わりに整理をする私が思い出に浸ってしまってはいけませんね。先日、実家に帰った時にあのそろばんがまだありました。今のご高齢者の方は物の無い時代に育ったので、使えるのに捨てると言うのができないようです。今の若い世代の方は、少し見習わないといけませんね。