この記事を書いた人
金島 祐介
所属：メモリーズ株式会社 大阪本社
役職：現場マネージャー、神戸統括責任者
資格：酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者
国立大学卒の経歴を持つ異色の遺品整理人。一方で、明るい性格と持ち前のガッツで、メモリーズを支える現場のムードメーカー。
これまでに遺品整理、特殊清掃、ゴミ屋敷など3.000件の現場を経験。中でも、特殊清掃現場の消臭作業を得意としている。
何も無い部屋
遺品整理人の金島です。先日、大阪市内の古いアパートの一室で一人暮らしをされていた方が亡くなり、部屋の遺品整理を行いました。孤独死をされた現場でしたが、発見が早かったので害虫の発生や臭いはほとんど無く、今まで生活していた感じがすごく伝わる現場でした。故人には身寄りの方がいなかったので、大家さんからのご依頼でした。
部屋の荷物を仕分けする、片付ける、掃除する…毎日作業でしている一連の流れです。しかし、身寄りのいない方の遺品整理の場合、「遺品」を受け取る方がいないので、すべて廃棄処分となります。その仕分けた写真、アルバム、証書、趣味で持っていた物、飾っている物もすべて処分です…。もちろん、ご依頼者である大家さんにはすべて処分してほしいと言われますので、何も問題はないのですが、その部屋のついさっきまで誰かが生きていた証が全て無くなると思うとすごく寂しい気持ちになってしまいます。
部屋は綺麗になり、大家さんには大変喜んでいただきましたが、何も無い部屋を見ると、ついつい切ない感情が出てしまいます。感情移入してしまうのは、遺品整理人としてまだまだなのかもしれませんが、それでも私はこういう現場のこういう気持ちはいつまでも忘れたくないですね…明日も頑張ります！
