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遺品は「ももちゃん」


遺品の整理現場にあった人形 「入居されていた方が亡くなったので、遺品の整理をお願いします」と、老人ホームの職員の方から連絡を頂きました。実は、こうした老人ホームや介護施設からのご依頼もよくあります…。向かった先は大阪市内の中心部に近く、周りには高層団地が立ち並んぶ一角に、その高齢者施設はありました。職員の方に案内されて部屋に入ると「ご主人が先に亡くなられて、ここに来たのですが…先日、本人も亡くなりまして…身内の方が誰一人おられないので、職員が今後の手続などに必要なものだけは取りました。後の遺品はすべて処分でお願いします」と仰いました。

早速、整理を始めようとすると、赤ちゃんの人形が目に付きました。きれいな服の胸には「もも」と書いてあり、ベビーベッドに収まっていました。「これは?」と尋ねると「もともとお子様もいなかったので、すごく大切にされていました。晩年は認知症を患って、物事の判断ができない状態でしたが…その赤ちゃんだけはすごく大切にされていました」と職員の方。続けて「施設に入ると環境に適応して友人をたくさん作る方もいらっしゃいますが、そうでない方もいらっしゃいまして…」と口ごもります。この方の心の支えは、ももちゃんだったようです。

整理を進めていると日記が出てきました。「ももちゃんに服を買ってきた。ももちゃんはピンク色が好きなのでピンクのTシャツがよく似合う」「ももちゃんが元気がない。熱を計ると高熱だった。頭にシートを貼ろう」など、全てひらがなで書かれた、ももちゃんの育児ノートと思える内容でした。認知症を患っていたとはいえ、ご本人は母親を楽しんでいたと思われます。 他人とのコミュニケーションは苦手だったのでしょう。しかしこの部屋で、ももちゃんと過ごすことが生きがいだったのでしょう。

少し話が変わりますが…先日、介護の講演で有名な先生とお話しをする機会がありました。その先生は「日本の介護は老いを加速させるからだめなんだ」と仰ってました。一日中、同じ部屋で過ごし、料理も作らず、考える事も減ってくる…危険だからと外から鍵をかけられてしまう。それでは体力も精神も病んでしまうのは納得できるような気がする。とはいえ、ももちゃんの「お母さん」はそれなりにここの生活を楽しんだのだと思いたいです。その後、ももちゃんは、ちゃんと遺品として供養させて頂きました。

この記事を書いた人

横尾将臣

横尾 将臣
所属:メモリーズ株式会社 大阪本社
役職:代表取締役
資格:グリーフケアアドバイザー1級取得

遺品整理専門業者メモリーズ株式会社の創設者。創業から15年が経った今も、現場の最前線に立ち続けている生粋の遺品整理人。
遺品整理業界のパイオニアとして業界を牽引する一方で、若手育成にも尽力。それらの功績が認められ度々メディアなどに紹介されている。

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