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やりたくなかった遺品整理


実母の部屋の遺品整理 私事ですが先日、母を亡くしました。もともと40代で膠原病を患っていましたが、育ち盛りの兄弟(私は次男です)を必死で育ててくれました。晩年は強い薬を服用していたので、骨が弱くなり変形し、心臓も弱くなりカテーテルの手術を数回行ったりしました。救急搬送される3日前、私は娘と家に遊びに行きました。その時、母はすごくしんどそうでしたが、一生懸命娘との時間を楽しんでいるようでした。帰る時はエレベーターで降りて駐車場まで見送りに来て、娘に「頑張るんやで」と声をかけました。今思えば、その時母は「もうこれで会うのは最後になる」とわかっていたのかと思えるほど寂しい顔をしていたのです。

その後、病院へ搬送されたと聞いて病院へ行き、ベットで横たわる母を見て私は「もう母はここにいない」と直感的に思いました。亡くなる前日は娘も病院に来ました。病室へ向かう途中に「ICUなのでお子様は入室禁止です」と看護師の方に言われて娘を待合室に待たせた時、 私に向かって「おばあちゃんに会いたい」と目に涙を溜めて不安そうに私を見送った顔が今でも忘れられません。 体に色んな管を繋がれて、酸素マスクを付けて眉間にしわを寄せて呼吸をする母の姿は「将臣…頼むから楽にしてくれ」と訴えかけているようで心苦しかったです。それからしばらくして眠るように亡くなりました。すべての処置を終えた母の姿は、久しぶりに見る安らかな顔でホッとしたというのが正直な感想でした。

母は長女で弟が3人います。 通夜の夜に兄弟から母の青春時代の話をたくさん聞きました。そういえば母の若いときの話しとか、恋愛の話しとかしなかったなと思いました。 母と話す時はいつも私のことばかりで、よほど最後まで心配する息子だったのでしょう。母のこともっと知りたかったし、悩み事なんかも聞きたかったなと、それだけが心残りです。
大変なのはそれからです…残された父は母がいないと何もできないのです。母に頼りっきりの父は、いきなり一人暮らしをすることになるのですが、できるはずもありません。週2回、ヘルパーさんを入れましたが、母がいない父の生活は乱れ始めました。私と兄は働き盛りで頻繁に家に行くことはできないので、家が散らかりだし、そのうち歩くことが困難になり、兄と相談し施設へ入居する事にしたのです。そうなると母と父が住んでいた家は退去になります。私にとって最初で最後の母の遺品整理と、父の福祉整理になります。

母は私達兄弟の小学生からの通知表や作品等、たくさん残してくれていました。(娘には笑われましたが…) そういう母の思いやりがたくさん出てくるので、手が止まって作業できませんでした。病気の本、前向きに生きるための本、新聞の切り抜き、母は私には一言も言わなかったけど、やっぱり不安だったんだなと胸が締め付けられました。小さいメモ帳数冊に、2行ぐらいの日記が数年分出てきました。 最後の1年は筆圧もなく弱々しい文字が記されていて、ほとんどが体の異変や体調のこと、そして私達兄弟息子達のことでした。 ただこんなにも苦しい日々を生きていたんだなと、そして心配かけまいと元気なふりをしていたんだと思い知らされました。 母らしいの一言です。
そして人生日記の最後は私と娘が搬送される3日前に行った日の事でした。私がこの仕事を志すきっかけは、母方の祖母がお風呂で亡くなり、母が病気の体で葬儀の準備から遺品整理まで行って帰ってきて入院したのがきっかけです。 大変な遺品整理はこれから世の中で必要になる。それを体で教えてくれたのが母です。
何も家に物がなくなると、母がいないと言う現実を突きつけられた思いでした。でも遺品整理をする家族の思いが、身をもって理解できたと思っています。これからも成長して、素晴らしい遺品整理人を目指したいと思います。

この記事を書いた人

横尾将臣

横尾 将臣
所属:メモリーズ株式会社 大阪本社
役職:代表取締役
資格:グリーフケアアドバイザー1級取得

遺品整理専門業者メモリーズ株式会社の創設者。創業から15年が経った今も、現場の最前線に立ち続けている生粋の遺品整理人。
遺品整理業界のパイオニアとして業界を牽引する一方で、若手育成にも尽力。それらの功績が認められ度々メディアなどに紹介されている。

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遺品整理とは本来、ご遺族の方々が故人を想い、偲び、「思い出を整理する」事だと思います。しかし、遺品整理は精神的にも肉体的にもご負担を感じる大変な作業で『自分でやりたいけどどうにもできない』のは仕方ないことです。

メモリーズは開業以来、15,000件超の遺品整理実績を積み重ねてきており、担当させて頂く遺品整理人は高い志と豊富な経験を持っています。ただ遺品を処分するのではなく、ご遺族の方が前向きな気持ちになれるようにと、心を込めて遺品の片付けのお手伝いさせて頂きます。遺品整理のことでお困りなら、是非、メモリーズにご相談下さい。

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