ゴミ屋敷の中で孤独死をされた難易度の高い現場

本日は3件の孤独死現場の作業予定が入っており、私はそのうちの1件、ゴミ屋敷の中で孤独死をされたという難易度の高い現場に行きました。この日は朝から台風の接近で大雨…しかし、コンディションが悪いと言っている場合ではありません。近隣の方は臭いでご飯も食べれないとクレームが出ているからです。現場は大阪市内にある文化住宅の2Kで、全撤去です。部屋で孤立死されて1ヶ月ほど経っているというお話しでしたが、部屋は完全にゴミ屋敷なので、どこで亡くなっていたのかも分からない状況です。

ゴミを片付けながら自らの『鼻』を頼りに、亡くなった箇所を探します。おそらくゴミの上で亡くなっていて、体液がゴミの間から下の畳に浸透してしまい、見た目には分かりません。現場の上を歩き回って外にでると、靴の裏についた体液が廊下に付着し廊下に臭いが残ってしまう事もあります。周りに迷惑掛けず、プロの作業を行わねばならないのです。しばらくすると場所は特定できましたが、案の定…現場の下の畳は体液がたっぷりと染み込んでいました。臭いの発生源であるこの畳を撤去して、その周囲を徹底的に洗浄、消臭。臭いが落ち着くと、ゴミの上層部ほとんどが廃棄ゴミなので、あとはひたすらゴミの搬出作業です。大体のゴミが搬出されると、ようやく家財品などが現れてきたので、ここから貴重品などの遺品を整理していきます。

作業後に確認に来られたご親族の方は、きれいになった部屋を見て喜んでくれました。現場から出てきた現金と写真を用意してきた手提げ袋に入れ、玄関のところで部屋に向かい手を合わせておられました。ゴミ屋敷、特殊清掃、遺品整理のフルコースという難易度の高い現場でしたが、最後は大家さんや近隣の方にも感謝され、気分良く仕事を終えることができました。